フランスへの
販路開拓について

今、なぜフランスなのか

日本産品の欧州輸出に追い風が吹く。

2019年2月に発効した「日EU経済連携協定/EPA」では、EU側で全品目のうち約99%の関税が撤廃され、幅広い分野で高度なルールが実現しました。

EUとの初めてとなるEPAの発効により、日本からEU市場へのアクセスが大きく改善。

「日本酒」「緑茶」「醤油」などの日本産品の欧州輸出に追い風が吹いています。

フランスは日本食品ブームから浸透へ

フランス人を対象とした「好きな料理かつ外食で食べる外国料理は何?」アンケートの結果、日本料理が第1位となった。SUSHI(寿司)、WASABI(山葵)、YUZU(柚子)、 MISO(味噌)、 RAMEN(ラーメン)、 GYOZA (餃子)、SAKE(酒) など、多くの日本食品名がそのままフランス語に取り入れられ定着している。

多くのアルコール専門店で日本のウイスキーや日本酒が販売され、最近では、EU内で生産・製造された日本食品の流通も増加している。海苔や醤油、チュ―ブのワサビなどは大手スーパー「MONOPRIX(モノプリ)」や「Carrefour(カルフール)」でも容易に見つけることができる。

大型スーパー内には、お持ちかえり用寿司の販売コーナ-が設けられていることも多く、寿司の横には日本のビールやラムネ飲料、漬物、インスタント味噌汁なども売られている。

冷凍食品大手「ピカ-ル」 では、「焼き鳥」や「枝豆」「餅アイス」などが販売されており、日本食品を手にする消費者は年々増加傾向にある。

現地コーディネーター

エリアプロデューサー西山健二

パリ 「Euro Japan Crossing」顧問。
1978年に渡仏後、ヨーロッパ全土で旅行・輸出入・小売店舗などのビジネスに携わる。
フランスでの会社設立や経営のコンサルティングを行う傍ら、日本政府機関からの依頼による日本企業の欧州進出コーディネートも行う。
JETRO欧州担当アドバイザー。


エリアディレクター鳥海利香

パリ「Euro Japan Crossing」代表取締役。
大学卒業後、渡仏し20代で起業。
当時急成長しつつあったポップカルチャー市場に着目し、ジャパンエキスポの初の日本代理店に。
日本政府観光局、内閣府などをはじめとする日本の省庁・自治体や、味の素、S&Bなどの食品メーカーの出展サポートをする中で、日本の地方の魅力や特産品、食材をフランスに広げたいという思いを広げ、2012年にパリで初となる日本の観光と食に特化した「セボン・ル・ジャポン」を開催。
その後、パリで唯一となる日本茶コンクール「ジャパニーズティー・セレクション・パリ」の開催や、パリの日本文化会館内に日本商品のアンテナショップ「タクミ・フレーバーズ」をオープン。
様々な主催事業を通して日本商品の販路開拓やフランス進出をサポートしている。

世界の食のトレンドの発信地・パリ

「食の都、フランス・パリの流行は世界の流行」と言われ、抹茶や柚子などはフランスの有名シェフやパティシエが使用したことが端を発し、世界的な流行となっている。「フランスで販売されている」「パリのレストランで使用されている」といった実績が、商品のブランド化にも繋がり、さらなる価値が付加された。

このようなブランド価値の向上により、国内での需要が増加するなどブーメラン効果をもたらし、アジア圏各国へのプロモーションにもつながっている。

日本商品がフランスでブランド化に成功し、国内やアジアで需要拡大した具体的なブランドとしては、日本のスキンケアブランド「SK-II」や日本酒の「獺祭」、ウイスキーの「山崎」などがある。

フランス食品市場のキーワード

「オーガニック」「グルテンフリ-」「ベジタリアン・ビーガン」など健康への意識が高い。特に、「オーガニック(有機食品市場)」については、パリなど都市部ではBIO(有機栽培由来製品)専門店が立ち並び、大手流通小売りグループによるプライベートブランド(PB)や専門店の展開などでシェア獲得競争が激化している。

また米や豆腐など、日本食材は現地の有機食品店で販売されているケ-スが多く、「日本食品は健康に良い食品」として、健康意識の高い消費者に向けて販売されている。

このように日本食材は、フランス市場では健康とバランスの良さ、ウマミの存在などの要素が組み合わさり、フランスの健康志向や食文化への興味に応え、魅力的な選択肢となっている。

フランスにおける販路拡大実績

2021年
全国商工会連合会『第2回 共同・協業販路拡大支援補助金』(長野県安曇野)
安曇野市のワサビを活かした特産品のフランス欧州進出プロジェクト

日本国内有数の産地であるワサビを中心に、長野県安曇野市の産品(10社15品目)をフランス・モナコで「テスト販売」。

その結果、売上は200万円を超え、取引件数23件を達成しました。

2021年
全国商工会連合会『第2回 共同・協業販路拡大支援補助金』(京都)
「京の食」メーカーにおけるフランスを起点とした欧州進出プロジェクト

「日本茶(宇治茶)」を中心に、京都の和菓子、日本酒などの産品(11社16品目)を「テスト販売」「マーケティング調査」「プロモーション」などを行いながら販路開拓を支援。

その結果、「テスト販売」の売上は1,670,328円、取引件数26件(目標達成率288%)を達成しました。

2021年
全国商工会連合会『第3回 共同・協業販路拡大支援補助金』(広島)
広島県加工食品の海外進出支援事業

広島県産加工食品(7社7品目)の「テスト販売」を実施。

その結果、売上目標達成率118%、取引件数11件を達成しました。

その他販路拡大事業実績多数。

2022年
「令和4年度EU向け広島産かきプロモーション実施」

広島県と牡蠣業者との連携のもと、欧州への商談会やパリ市内でのイベントを実施。この際、本事業で制作したプロモーション動画を活用し、広島県産牡蠣の魅力を知らない現地ディストリビューターやレストラン・小売店関係者に映像によって積極的に売り込み、販路開拓を目指した。
その結果、2023年1月から3月の約2ヶ月間で欧州輸出額は2400万円に達した。